当社は、省エネルギー効果が大きく、グリーンエレクトロニクスの要として近年期待される炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの次世代パワー半導体のゲート酸化膜形成用の原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)装置を開発、販売を開始します。
今回販売を開始するALD装置『AL-1』では一原子層レベルでの成膜が可能であり、他の成膜技術と比較してGaN MOSFET、GaN MOS-HFET及び4H-SiC MOSFETのゲート酸化膜に最適なピンホールフリーの緻密なアルミナ(AlOx)膜及びSiO2膜の形成が可能です。特にAlOx膜の特性としては、絶縁破壊強度は成膜温度が350℃で7.5MV / cmであり、膜厚は1サイクル1.2Åでサイクル回数に比例しているため任意の制御が可能です。また、カバレッジ特性としては、開口径1.25μm、深さ40μm、高アスペクト比32のホール形状にも上部、側面、底面すべて103nmと均一性に優れた成膜が可能です。
AL-1のハード構成は、基板有効径はø212mmでø8インチウエハーまで対応しており、現在の主流であるø4インチウエハーの場合3枚の同時処理が可能です。研究開発からセミ量産まで対応しています。
当社は、12月16日から東京ビッグサイトで開催される世界最大規模の半導体製造装置、材料等の展示会『セミコン・ジャパン2015』に本製品を出展し、販売を推進します。次世代パワーデバイス向け製品のラインナップを充実させ、同分野のリーディングカンパニーを目指します。
原子層堆積(ALD)装置『AL-1』
2015年12月01日