ニュースリリース

2012年

2012年11月28日

SiCパワーデバイス向けドライエッチング装置『RIE-600iP』の販売を開始

 当社は、省エネルギー効果が大きく、グリーンエレクトロニクスの要として期待される次世代パワーデバイスの一つであるSiC(炭化ケイ素)用ドライエッチング装置の新製品を開発、12月1日より販売を開始します。

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 SiCはワイドバンドギャップ半導体として高耐圧、優れた耐熱特性を有していますが、加工においてはエッチングレートとエッチング形状の両立が難しく、また、エッチングマスクとの選択比が低いといった問題がありました。今回、販売を開始します『RIE-600iP』は、従来のトルネードコイルに改良を加えた新型トルネードコイルの採用により、高真空下で1kWの高周波を安定印加できるようにしており、さらに、下部電極昇降ユニットや大容量排気システム(1300L/sec)の採用により、高速で均一性よく、又、広いプロセスウィンドウを実現しています。尚、対応ウエハーサイズは、最大φ6インチ×1枚です。主な応用プロセスは、SiCパワーデバイス製造工程におけるプレナー加工のみならず、微細なトレンチMOS構造やビアホール加工及びこれらのマスクに用いられるSiO2(酸化ケイ素)マスク加工に用いることができます。このほか、各種センサーの製作や医療分野への応用が拡大しているマイクロ流路などのMEMSプロセス向けの石英基板の高速、高精度エッチングにも対応することができます。


 当社は、12月5日から幕張メッセで開催される世界最大規模の半導体製造装置、材料等の展示会『セミコン・ジャパン2012』で本製品を紹介し、販売を開始します。化合物半導体分野のパイオニアとしてLEDやLD向け装置では高い市場占有率を有していますが、次世代パワーデバイス向けでもリーディングカンパニーを目指します。