当社は、窒化ガリウム(GaN)などのワイドバンドギャップ材料の単結晶多層膜形成用MOCVD(有機金属気相成長)装置の量産機(Model: MCV-2018)の販売をこのたび開始します。
窒化ガリウムなどの化合物半導体は、LEDやLD(半導体レーザ)のほか、携帯電話や車載レーダーなどのキーデバイスである高速デバイスにも用いられ、需要を大きく伸ばしています。
当社は、化合物半導体市場の創成期よりその後の市場拡大を予見し、1981年には国産初のMOCVD装置を発売し、1987年までほぼ毎年、MOCVD装置の新製品を開発市場投入してきたという実績を持っています。
また、同市場には、高密度プラズマエッチング装置やパッシベーション膜形成用プラズマCVD装置も投入しており、近年、これらの量産機(Cシリーズ)の納入実績を大きく伸ばしています。
今回のMOCVD装置市場への15年ぶりの再参入によって、化合物半導体プロセスのエピ成長からデバイス加工のすべてをまかなうトータルソリューションの提供が可能になります。
今回、販売を開始する『MCV-2018』は、これまでのMOCVD装置における豊富な経験にもとづいて開発された窒化ガリウム専用量産型MOCVD装置であり、1バッチあたりφ2インチウエハーなら18枚、φ3インチウエハーなら8枚の同時成膜が可能です。
特長は、サセプターの均熱性が良好であり、優れたエピ特性が得られることや、反応室内の部材交換用パスボックス装備によりメンテナンス性が良好、循環窒素ガス純化装置付きのグローブボックス装備により安定したプロセスが可能、電力やガスの消費を抑えた省エネルギー設計、コンパクト設計などがあります。