これまでにないプラズマ洗浄プロセス「Aqua Plasma®」を開発しました。
Aqua Plasma®は原料として水蒸気を主体として用いた安全な洗浄、表面改質方法であり、
フロンガス系等を使用しない新しい洗浄方法として、半導体製造工程や電子部品、医療・バイオ等の分野への応用が可能です。
サムコが開発したAqua Plasma®なら、安全に金属を還元でき、
プラズマを使った処理なので微細なパターンでも精密に洗浄することが可能です。
酸素プラズマは洗浄速度が速いものの、銀や銅が酸化変色してしまいます。酸化すると電気特性の変化や、接続不良などの問題を引き起こします。また、酸化膜除去のために水洗や乾燥などの工程、廃液処理などを必要とします。
アルゴンプラズマを用いると洗浄時の酸化を防止できますが、スパッタリングを用いた物理的な方法であるので、スパッタ物が周辺に再付着して特性低下などの問題を引き起こします。
水素プラズマを用いれば酸化を防止できますが、水素ガスの漏洩による爆発の可能性があります。そのため、安全に配慮した設備や取り扱いが必要となります。
Aqua Plasma®は
これらの問題を解決しています!
Aqua Plasma®は還元作用を用いた洗浄方法のため、サンプルの酸化変色や物理的洗浄によるスパッタ物の再付着といった心配がありません。この還元作用は、オプトエレクトロニクスや電子部品分野での銀、銅といった電極材料の洗浄に効果を発揮しています。
Aqua Plasma®は原料に安全な液体である水から取り出した水蒸気を主に用いています。そのため、水素と違い万が一液体原料やガスが漏洩しても爆発する危険性がありません。
Aqua Plasma®は水洗や乾燥などの後処理を必要としないドライプロセスであるため、廃液や揮発性有機化合物が発生しません。排気するガスもクリーンで環境に優しいプロセスです。
幅406mm、奥行き413mmの電極棚を複数枚挿入出来る平行平板型プラズマクリーナーです。水蒸気の供給量を自動的に制御するシステムや真空ポンプは内蔵し、設置面積の省スペース化を図っています。また、空冷式ドライポンプ、耐電圧の高いマッチングユニット、プラズマ視認性の優れたビューポート、大型タッチスクリーンを標準装備します。
さらに反応室防着板の追加やバーコードリーダーなどの管理システムへの対応など、生産現場での使い勝手とメンテナンスに配慮した設計となっています。
Aqua Plasma®は環境負荷を軽減したシステムでもあり、幅広い分野の生産現場で活用されるものと確信しています。