事業領域
当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売を行っております。当社の属する半導体製造装置業界には、シリコンを材料とした半導体製造装置を販売する企業は多く存在しますが、当社は全半導体製造装置市場の数パーセント程度の市場ですが成長が期待できる窒化ガリウム(GaN)、ガリウムヒ素(GaAs)や炭化シリコン(SiC)などの化合物を主体材料とした化合物半導体製造装置に特化しております。 当社は、1979年9月の設立以来、「薄膜」を中核技術とした、材料開発と最先端のプロセステクノロジーの開発に注力してまいりました。化合物半導体には、シリコンにはない優れた特性が有り、その「薄膜」用途は環境分野や医療分野など将来的にも無限の可能性を秘めております。
グローバルニッチ市場のリーディングカンパニー
当社製品の第1号が米国向けの販売であったことに代表されるように、当社の市場は早くから海外を対象とし、1987年の米国シリコンバレーの研究所開設に続き、アジアでの販売拠点網を確立し、2014年には欧州リヒテンシュタインのUCP社を買収するなど積極的な海外展開を図っております。世界の有名大学や優良企業が顧客であり、現在の海外売上高比率は約40%ですが更なる引上げを目指しております。
高度な技術力で量産機を開発
当社は、会社設立以来、研究開発型企業として成長してまいりました。化合物半導体の加工は非常に困難であり、これらを加工する半導体製造装置を製造するには高度な専門知識と技術の蓄積を要する参入障壁の高い事業であります。近年は、従来の研究開発用途主体から生産用途主体へとビジネスモデルの転換を進めております。
ノーベル賞受賞で話題となりましたLEDや、スマートフォンに搭載されている高周波フィルターやLDなどの製造にも当社の装置が使われており、現在では生産用途向け売上高比率が50%を超えております。また、2021年には電子デバイス製造のエッチング工程向けに、複数のプロセスモジュールを搭載できるクラスターツールシステム「クラスターH™」の販売を開始しております。
高付加価値経営
当社は、装置の製造工程の多くを協力工場に委託したファブライト企業です。当社社員が直接関わるのは、装置出荷前の制御ソフトの装置へのインストール、機器の検査・装置性能検査と販売・サービスです。そして研究開発については、ハード面である装置の開発・設計とソフト面であるプロセス技術の開発及び基礎研究です。
直販体制によりお取引先のニーズにハード面とソフト面の両面からお応えし、ご満足いただくことにより高付加価値経営を実現しております。
高い自己資本比率による健全な財務体質
当社は、自己資本比率が75.3%(2023年7月末時点)と実質無借金経営を行っております。研究開発用途向けの販売をベースとして生産用途向け販売の拡大により業容の伸展を図っております。