プラズマとは
プラズマとは
氷は水が結晶した"固体"です。溶ければ水に戻って"液体"になります。気化すると水蒸気、つまり"気体"へと変化します。このように水は温度などの要因によって状態が変化しますが、もうひとつ、固体・液体・気体に次ぐ4番目の状態があります。それが"プラズマ"です。
すべての物質は原子からできています。原子は電気的にプラスの性格を持つ原子核のまわりを、マイナスの性格を持つ電子が飛び回っています。例えるならハンマー投げの世界で、ワイヤーの張力と遠心力でバランスを取るように、原子核と電子はクーロン力と呼ばれる電気的な力でバランスを保っています。
ゴムひもに鉄球をつけ、ハンマー投げのように振り回し、回転速度を上げるとゴムが伸び、鉄球の描く回転半径が広がります。それと同じ様に、電子にエネルギーを与えて回転半径を広げることを"励起"と呼び、ゴムが切れて鉄球が飛んで行くように電子が飛び出すことは"電離"と呼びます。そして、飛び出した電子は"自由電子"、残された粒子を"イオン"と呼びます。
電子が飛び交いイオンが舞う状態を"プラズマ"と呼ぶのです。つまりプラズマとは、原子核と電子がきちんと結合・安定していない、混沌とした不安定な状態のことなのです。そして、プラズマ内では安定な原子に戻る作用もあり、イオンは自由電子を"再結合"し中性の原子にもどります。また、励起した原子はエネルギーを光や電磁波という形で放出して、基底状態に戻ります。そのためプラズマは輝いて見えます。